むっちゃん…青森県出身、青森県在住。好きなアーティストはFoZZtone、セカイイチ、秦 基博、Mrs. GREEN APPLE 等
収録日:2020年6月27日
――初めて行ったライブは何でしたか?
「それがねぇ、Winkなんですよ」
――え、いくつの時?
「中1の時。でも、それはお金払ってチケットを買ったわけじゃなくて。中学に上がる時に制服を買うじゃないですか。制服買えばご招待、みたいな」
――そんなシステムあったの!?(笑)
「そのライブのためにそのお店で頼んだわけでは無いんだけど、先着でチケットをもらえて(笑)。会場は青森市の文化会館…今はリンクステーションホール青森って名前かな。日曜日の開催だったんだけど、部活があるから私は部活に行こうとしてたのね。それが部活の友達みんなWinkに行くって言うから(笑)」
――部活休んだことでひと悶着はなかったの?(笑)
「みんなはちゃんと事前に先生に申告して休んでたんだけど、私ともう1人の友達は部活休むつもり無かったから何も言ってなかったんだよね。そしたら前日の夜にその友達から電話がかかってきて、“やっぱりWink行くわ”って言われて。入部したてでまだそんなに馴染めてなかったから1人で部活に行く勇気はなくて。結果サボってしまったので怯えていたんだけど、特に何事もなく(笑)」
――その当時ってどんな音楽を聴いてました?
「小学生の頃はZARDとか好きで聴いてたんですけど、中学に入ってからはジャニーズ系に引き寄せられて。それから中3くらいから山崎まさよしさんも好きになって聴いてました」
――じゃあそのWinkのライブの後に、自分から行ってみたいと思って行ったライブって覚えてますか?
「行こうとしたのは山崎まさよしさんなんだけど、チケットが取れなかったんですよ。高校生の頃にツアーで青森に来てくれた時があったんですけど。その当時は好きなアーティストが青森にライブに来るとかあんまりなかったし、高校生で県外に観に行こうっていう発想は無いじゃないですか。もしその山崎まさよしさんのチケットが取れてたとしても、その当時だったら1人で観に行く勇気があったかなとか考えたりしますね。今だったら余裕で行くんですけど(笑)。高校を卒業した後くらいに友達に誘われて、地元出身のアーティストのライブには行ったりしてました。ライブハウスで300人規模くらいだったかなぁ」
――その地元アーティストの方も友達に誘われて行ってたんですよね? 自分で好きで好きでどうしても行きたいって思って行ったライブは何でしたか?
「それがねぇ、もう遠征なんですよ。2002年にCORE OF SOULのCD購入特典の抽選ライブに行きました。会場は原宿のアストロホールだったはず」
――いきなりの都内!
「そう。私は抽選にハズれたんだけど、当時BBSで交流を持っていた方がチケットを余らせている人を見つけてきてくれて、行けることになったんです。ただ、その方にはそれまでお会いしたことがなかったんですよね。なのにいきなり一緒に泊まるとか、そういう話になっちゃって(笑)。その方は岩手在住で、一回りくらい年上だったんですけど。当時は東北新幹線がまだはやてもはやぶさも通ってなかったから、やまびこの車内デッキで初めましてをしました(笑)」
――その当時って、身近な友達に遠征してる人とかはいました?
「いないいない。でもそれこそ、その岩手の方がBBSに書き込みをしてたんですよ。“今度、岩手から東京に行きまーす!”って。それで、“あ、行けばいいんだ~”と思って(笑)。そうか、待ってるだけだったら一生来ないかもしれないよねって。それに家族でとか遠出することもほとんどなかったから、どこかに行ってみたいって気持ちも大きかったと思うんですよね。だから、とりあえず1回行ってみようってなったんだと思う」
――それで、はるばる行ってみていかがでしたか?
「それが良かったからですよね、今があるのは(笑)」
――素晴らしい(笑)。
「ご一緒した岩手の方もすごい良い人だったし、ライブ内容もすごく良かったから。流石にお金も時間もかかるから、そのあとすぐに遠征にたくさん行くようになったわけじゃないけど、色んな人と知り合ったりしながら徐々に慣れていって、気付いたら1人でも動くようになってました」
――それで今に至ると。
「でも25歳くらいの時に遠征をもうやめようとしたんですよね。近場のライブにはたまに行ったりしましたけど、遠征は2年間くらい行かないようにしてました」
――それはまたどうして?
「“私の人生、これでいいのだろうか?”って思って(笑)。代わりにダンスとか習ってみたりもしたけど、何かつまんねーなと(笑)。そのタイミングで秦基博さんに出会ってしまったので、もとに戻ってしまい。諦めました、もう私はこういう人生なんだろうなと(笑)」
――ちなみに、地元で観るのと遠征で観るのって、五分五分くらいですか?
「いや、遠征の方が多いです。たまに地元に来てくれるアーティストがいるけど、土日だと遠征出来るからもっと行きたいライブが他に入ってくるかも
しれないとか考えちゃって、チケットをすぐ買えなくて。平日の地元開催だったら迷わずチケット取るんですけど」
――そうか、それをやってると遠征の比率が増えてくるのか…。思い出に残ってる遠征とか、これは大変だったなっていう遠征はありますか?
「大変だったってことは思いの外ないんですけど、割と最近で言うとMrs. GREEN APPLEの幕張メッセ(2018年9月9日)。私は早々に会場に着いてたんですけど、開演前にJRが止まっちゃって。それでライブも押しで始まったんですけど、ライブ中盤になっても電車が動いてないみたいな情報が入ってきてて。私は翌日休めない仕事だったから、どうしてもその日の新宿発の夜行バスに乗って青森に帰らないといけなかったんです。みんなが動き出す前に出なきゃ間に合わないと思って、泣く泣くライブ途中に出ました。本当は余裕で帰れる予定だったんですよ。開演時間もすごい早めにしてくれてたから、遠方の人のことも考えてくれてたと思うんですよね。楽勝じゃんって思ってたのに……。吐き気しましたもん。帰れないかもしれないと思うと」
――帰る時間を気にしながら観てるとしんどいよね。
「そうそう。割と他のライブでも最後まで観られないで帰ること多いし…ちょうどいいバスも新幹線も無いんだよー、困っちゃう(笑)」
――本当にすごいよね。以前、brainchild’sの金沢公演(2016年4月9日)で一緒になった時、とても真似できないと思った。
「あれは流石に疲れたわ(笑)。青森から東京まで夜行バスで出て、東京から北陸新幹線で金沢に行ってライブ観て。そのまま泊まらないで夜行バスで東京まで戻って、昼行バスで青森に帰ったんだよね。自分でも馬鹿じゃないのかと思う(笑)。でも予算内に収めるにはほかに手段がないし、行きたいし。倒れたりしたらやめるんだろうけど、生きてるしね。足腰動くし(笑)」
――元気なうちは(笑)。
「ほんとにそれだと思う。元気なうちに色々動きたいものです(笑)」■