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ユリ×つるや

 

≪お話のお相手≫ ユリさん…神奈川県出身、東京都在住の20代後半の女性。数年前は年間100本以上ライブ(遠征含む)に通っていた。現在は都内を中心にFoZZtoneなどのライブに足を運ぶ。

2014年1月26日(日) 16:30~ @東京都新宿区


――初めて行ったライブは何ですか?


「ストレイテナーのTITLEツアーの追加公演です」


――いくつの時?


「19…だったと思われます。2005年かな?」


――お1人ですか?


「友達と2人で。その子はACIDMANで繋がった最初のバンド友達だったんだけど、その友達に、“テナー良いからライブ行こう!”って誘われて、連れてってもらったのが最初」

 

――それ以前に自分からライブに行こうと思ったことってあった? その前から音楽自体は聴いてたんだよね?

 

「音楽は好きだったけど、今みたいな音楽は聴いてなかったです。最初に出会った“バンド”っていうのがACIDMANで、今でも大好き。 あと、バンドではないんだけど小久保淳平さんってシンガーソングライターが好きで、その頃ラジオのパーソナリティーをやってたからそれでワンマンライブをやるって知って、“あ、行きたい!”って思ったけど、1人では行けなかったなー。ライブハウスなんて自分とは別世界の話で、怖かったし。テナー誘ってくれた友達に出会わなかったら、今たぶんここにいない(笑)」

 

――そのテナーはどこでやったの?

 

「渋谷のクアトロで。あの頃は何も分からなくて、整理番号が割と早めだったのだけど、ロッカーがあるのかどうか、というか、荷物を預けるとか、そういうマナーみたいなものも何も分からなかった。満員のクアトロの2列目で荷物持って観てましたよ…大迷惑(苦笑)」

 

――だよね…私もライブハウスのシステムが分かんないからなかなか行けなかった。

 

「始まったらギュッと押されて、ダイバーもいたし、荷物潰れないか不安だった…(笑)。荷物で迷惑かけてるのに、前のお客さんが優しくて、色々気遣ってくれたのがありがたかったです。 ライブ中はギュウギュウだから強制的に周りに合わせてジャンプしたりして、次の日すっごい筋肉痛! なにこれ!? って(笑)。でもすっごい楽しかった」

 

――楽しかったんだ(笑)

 

「楽しかった! 楽しくなかったら今ここにいないよ~(笑)」

 

――だよねぇ(笑)。それで2回目はどうゆう感じで繋がって…?

 

「2回目もその友達と、渋谷公会堂でACIDMANのcinemaって自主企画ライブ。ACIDMANはほんとにずっと聴いてたから、感動した。 私昔のライブは記録として残していて…(携帯電話を取り出す)」

 

――それ、すごくありがたい。

 

「テナーは2005年…私、何年ライブ行ってんのかね(笑)?」

 

――私は初ライブ2006年(笑)。

 

「初ライブのテナーのクアトロが2005年4月14日で、次が6月、ACIDMANの渋公。同じ月にテナーのZeppワンマンに行って、その後NANO-MUGEN FES、BEAT CRUSADERS、ELLEGARDENとか色々…」

 

――当時のトップバンド総ナメみたいな、すごいな(笑)

 

「で、初遠征は、エルレの『RIOT ON THE GRIL』ツアーの大阪名古屋東京(笑)!」

 

――ちょっと待って(笑)。初遠征って、初ライブと同じ年なの(笑)!?

 

「うん(笑)。エルレは私が聴き始めた頃にはもうすでにチケット取れなくて…。チケットの取り方とか、全く分からなかったし、諦めてたら追加公演で東名阪が発表されたので、行くしかない!…と、チケット探しました」

 

――それは、周りで遠征してる人が他にいたとかは…?

 

「ぜんぜん、1人で行ったよ。元々1人でどこでも行けちゃう人間なので、あまり抵抗なかった(笑)。あと、祖父母が関西なので、里帰りついでもあって、さくっと…」

 

――最初の年(2005年)に何本行ってるの(笑)?

 

「27本」

 

――(笑)。

 

「多い方かな?9月ですでに、月6本とか行ってるからね~。年末もCDJとかイベント目白押しで、増えた!」

 

(同席者)「奈落の底に落ちていくパターン」

 

「そんなことないですよー?」

 

――でも今はたぶん奈落から這い上がってきたくらいでしょ(笑)?

 

「んー、そうかな(笑)? 私、“好きだ!”ってなったらそのバンドばっかりたくさん観たくなっちゃうから、そういう音楽に出会ってしまうと自然とライブが増えてくね」

 

――フラッド(a flood of circle)の時すごかったってゆう噂話だけは…。

 

「いやいや、そんなことないよ~(笑)。 でもあの頃がいちばんライブに行ってた時期かなぁ。遠征も結構あちこち行っていたし。 フラッドとかつばきとかFoZZtoneとかSTAnとか…つばきはエルレを観に行ったライブで観て好きになったんですよ。 で、つばきをたくさん観に行くようになって、そのつばきの対バンでFoZZtoneに出会って…だんだん好きなバンドが増えていったから、2007年には年間ライブ本数が100本超えた…(笑)」

 

――うん、すごいよ(笑)。 テナーとかエルレを好きになったきっかけって何だったの?

 

「テナーは、さっきの友達にもらった音源が単純にとってもかっこよかった。エルレは『RIOT ON THE GRILL』ってアルバムが出た時にタワレコで流れてて、かっこいいなってすぐにCD買って。でも、いちばん惹かれたのはライブのMCだった。NANO-MUGEN FES.で初めてライブ観て、すごい衝撃だった。だから遠征しても観たい! って思ってすぐに飛んでったし(笑)。ずいぶんと励まされた。救われていたよ」

 

――フラッドは?

 

「フラッドはSTAnの対バンで観たのが最初。お客さん全然いなくて、で、あの風貌と曲でしょう、まさか年下だなんて思わず、かっこいいのになんで売れないのかなぁなんて思っていたら、大学生でした(笑)。 荒いんだけど、勢いがあって、ボーカルもギターも渋い! で、音の重なりが絶妙なんだよね。ベースもちゃんと効いてるし、ドラムは力強くて!ほんとにカッコ良かったー。 どんどんライブ数増えて遠征もして…メジャーファーストアルバムのツアーはかなり行きました…(笑)」

 

――今はもう、どのバンドでも遠征してないんだよね?

 

「去年はぜんぜん。一昨年サラバーズで大阪に行ったのが最後かな? それ以来行ってない」

 

――てゆーか、遠征するってよっぽどだよね。

 

「ね(笑)! あのエネルギーってすごいよ。今少し落ち着いて、余計に思うけど。お金も体力もめちゃめちゃかかるもんね。でも、遠征の価値はあると思う。 同じライブはもちろんないし、土地ごとにもお客さんの雰囲気も違ったり、そういう中でどうライブするのか、盛り上げるのか、あとツアーで回数重ねるごとに良くなっていくのをライブごとに感じられるのが、すごい楽しかった。あれは遠出しないと味わえないと思う! 各地に友達が出来たり、ライブ友達と一緒に泊まったり観光したり美味しいもの食べたりね。普通にしてたら、出会えなかったし経験出来なかっただろうと思うことたくさんあるから、音楽とバンドには、とても感謝しています」

 

――うん。

 

「今は遠征してないけど、冷めたとかじゃなくて、そうゆう風に好きでいるバンドがいなくなったのかなと思う。ずっと続いているバンドは、完成されてくるからね。初日と、最終日にツアーから帰ってきて集大成が観られればいいかなって。 でも、そうやってライブが減っても、ライブに行くのはやめられないんだなーと思います」■

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